
議会通信vol.19 障がい児サマーホリデーサービス事業について
2025年02月20日 10:58
<ふりかど大祐の視点>
障がい児が安心して過ごせる夏休みへ
米原市が行っている「障がい児サマーホリデーサービス事業」は、夏休み中に障がいのある子どもたちが規則正しい生活を送りながら、工作や遊びを楽しめる場を作ることを目指しています。この事業には、子どもたちの充実した時間を作るだけでなく、家族が安心して休める時間を提供する目的もあります。
◆「障がい児サマーホリデーサービス事業」ってなに?
みなさんは、「障がい児サマーホリデーサービス事業」という取り組みを知っていますか?
これは、夏休みの間、障がいのある子どもたちが安心して楽しく過ごせる場所を提供する事業です。たとえば、調理や工作、遊びなどの活動を通して、子どもたちは楽しい時間を過ごします。そして、家族も少し休む時間を作ることができます。この事業は、長い夏休み中でも、子どもたちが規則正しい生活を続けられるようにすることなどを目的としています。
◆昨年度はどうだったの?
米原市では、昨年度の夏休みにこの事業を6日間実施しました。子どもたちは合計で29人が参加しました。しかし、本当は「15日以上開催する」というルールがあります。それなのに、6日間しかできなかったのは、お金や人手が足りなかったためで事業をおこなう人たちと相談して決めたと市は説明しています。
◆お金(委託料)が減った理由
この事業には、「委託料(いたくりょう)」という、市が団体に払うお金が使われます。2021年度には48万円が使われましたが、2022年度には30万円に減りました。この理由は、「同じようなサービス(日中一時支援事業)」とのバランスを考えたことや、事業にかかるお金を見直したことだと市は話しています。
◆この事業が続けられないとどうなるの?
米原市では、障がいのある子どもたちが過ごせる場所として、この事業以外にも「日中一時支援事業」や「放課後等デイサービス」などがあります。けれども、夏休み中だけ利用できる受け皿は少なく、「利用したくてもできない」という声もあります。実際にこの事業を利用しているご家族からは、「他の場所では落ち着かない子が、ここでは落ち着いて過ごせる」という意見も聞かれます。子どもたちにとって、いろいろな選択肢があることで、より多くの子どもたちに合ったサポートが提供できるのです。
◆これからどうするの?
市では、この事業を続けながらも、将来的に「日中一時支援事業」に移行することをも考えています。日中一時支援事業は、公的な制度で運営が安定しており、夏休み以外の時期にも利用できる特徴があります。ただし、この事業をいきなり無くしてしまうと、支援を受けられない子どもが出てきてしまう可能性があります。そのため、市は事業者や家庭の声をしっかり聞きながら、「子どもたちが安心して過ごせる場をどう確保していくか」を引き続き考えていくとしています。
◆わかりにくい言葉の説明
1.日中一時支援事業
障がいのある子どもや大人が、数時間だけ利用できるサービスです。家族が休んだり、生活のリズムを保つ手助けをするものです。
2. 放課後等デイサービス
障がいのある子どもたちが、学校が終わった後や長期休暇中に利用できる施設です。学習や遊び、生活習慣のサポートを通じて、子どもたちの成長を支えます。また、家族にとっても安心できる時間を提供します。